蜘蛛と箒企画オンライン特別講座|講師:深瀬有希子 2022年9月11日(日)
蜘蛛と箒企画オンライン特別講座|2022年9月11日(日)
ニュー・ニグロの美術教育から公民権運動へ
――ロック、デューイ、バーンズ
講師:深瀬有希子
この度蜘蛛と箒では、深瀬有希子さん(アメリカ文学・文化)を講師にお招きして、オンライン特別講座を開催いたします。
【講座内容】
本講座では、1920年代にさまざまなジャンルにおよぶ芸術家たちによって環大西洋的に実践された、アフリカン・アメリカンの美学としての「ニュー・ニグロ」概念を、哲学または教育学という学術分野に交錯させつつ考察したいと思っています。そこで重要人物として、以下の三人に注目します。一人目は、アフリカン・アメリカンの哲学者で「ニュー・ニグロ」概念の提唱者かつ実践者であったアレイン・ロックです。次は、ロックが活躍したのと同じ時空間、すなわち、1920年代から40年代にかけてコロンビア大学で教鞭をとったプラグマティズム思想家・教育哲学者ジョン・デューイです。そして三人目は、デューイと生涯にわたり親交をもつ一方で、ロックとはアフリカ美術の真正なる提唱者としての立場をめぐり論争した美術批評家・蒐集家アルバート・バーンズです(バーンズは黒人民衆のための美術教育に関わりました)。彼らの動向を追いながら、アフリカン・アメリカンのアイデンティティを説明すると同時にそれを形作った批評イディオムとしての「ニュー・ニグロ」概念が、その後1950年代という公民権運動の始まりの時代においても、継続された実践であったことを示せればと思います。また、バーンズを主人公とした歴史改変・美術ミステリー小説―B.A.シャピロ著 The Collector’s Apprentice (2018)も紹介しつつ、本テーマを、美術、文学、教育などと多岐にわたる視点で共有できれば幸いです。
(バーンズコレクション、フィラデルフィア 撮影:石川卓磨)
【詳細情報】
・講座タイトル:ニュー・ニグロの美術教育から公民権運動へ――ロック、デューイ、バーンズ
・講師:深瀬有希子
・開催日時:2022年9月11日(日)
・開催時間:19:00-21:00(延長の場合は21:30)
・受講料:1,500円 (振込手数料別)
(※批評ゼミ通信講座の受講者は800円でご受講できます)
・使用アプリケーション:ZOOM
・定員:30名※事前予約制
・支払い方法:銀行振込もしくはPayPalになります。
【プロフィール】
深瀬有希子|Fukase Yukiko
実践女子大学文学部教授。専門分野:アメリカ文学・文化。共著:深瀬有希子・常山菜穂子・中垣恒太郎編集、松本昇監修 『ハーレム・ルネサンス―<ニュー・ニグロ>の文化社会批評』(明石書店、2021年)論文:『ユリイカ 12月号 特集=フレデリック・ワイズマン』(青土社、2021年)『ユリイカ 10月号 特集=トニ・モリスン』(青土社、2019年)など
【お申込みフォーム】
お申し込み方法:下記のお申込みフォームにてお申込みください。
メールでのお申し込みの場合は、aslspbank@gmail.com宛に、お名前と連絡可能なメールアドレスをご明記の上お申し込みください。
※複数人での参加の場合は、備考欄に人数をご記入ください。