2020年度前期連続講座シリーズ講師決定。近日募集開始のお知らせ
蜘蛛と箒は本年度も連続講座を開催します。前期の講座は、新型コロナウィルス感染症対策として、原則すべて講座をオンラインで実施することになりました。オンライン講座は現実の空間に人が集えないという大きなデメリットがあります。しかし、蜘蛛と箒はこれまで「芸術の遠心力」というコンセプトのもと、東京という場所に制限されない活動を行ってきました。そのため、距離の制限を設けることなく受講者を募集できるのは、前向きなものであるとも考えています。関東以外の人も参加できる活動であると認識してもらえたら嬉しいです。
新型コロナウィルスは、健康、政治、経済などの多重化した危機をつくり、今後はさまざまなレベルでの破綻と不平等が起こると予測されています。現在は多くの人が心と身体を硬直させ、緊張度の高い生活を送っています。けれども、長期化も予測されているこの状況で、学ぶこと、新しいことを始めること、好きなことを続けることを諦めないでほしいです。それを諦めないことこそが、現在や未来に希望や可能性をつくると思っています。少なくとも、硬直した心や身体をほぐし、前向きに生きていくことの助けになるはずです。歴史を振り返れば、これまでも人々の生活を脅かす社会的な危機はなんども起こってきました。そして、芸術・文化・学問は、絶えることなくさまざまな形を取りながら、活動が続けられてきました。蜘蛛と箒もこの時代において耐性の高い運動体として活動していきます。
前期は、石川卓磨、神村恵、吉良智子(五十音順)を講師に迎えた以下の3つの講座を開講します。
・石川卓磨 「つくる人のための批評入門」
・神村恵 「より細部を想像するために ー スコア、ノーテーション、インストラクション」
・吉良智子 「日本美術(史)のマチズモとそのイメージ」
小さなことであれ、何かを始めたい、何かを変えたいと思っている人たちにぜひ参加して欲しい講座です。学ぶことや活動を諦めないこと、対話や工夫を作れる場でありたいと思っています。
デザイン:内田涼