蜘蛛と箒企画オンライン特別講座|講師:吉良智子 2022年3月12日(土)
蜘蛛と箒企画:オンライン特別講座|2022年3月12日(土)
現代社会における表象のポリティクスを読み解く――ジェンダー美術史の視点から
講師:吉良智子
この度蜘蛛と箒では、吉良智子さん(近代日本美術史、ジェンダー史)を講師にお招きして、オンライン特別講座を開催いたします。
【講義内容】
近年起こるいわゆる「炎上」と呼ばれる現象はジェンダーと表象に関連したケースが多い。だがどのような見解を持つにしても、その表現物を視覚表象からいかに考えるのか、それは社会に対してどのような接点や作用を持ちうるのかという視点はあまり意識されてないように思える。
ニュー・アート・ヒストリー以降美術史がアプローチする範囲は「パンティ・ストッキングのラベルからナショナル・ギャラリーにあるレンブラントの自画像まで」(マルシア・ポイントン、木下哲夫訳『はじめての美術史』)広い射程を持つ。そのため、そうした視覚表象を分析することは、炎上の原因とその作用を考えるうえでも、また美術史の方法論を考えるうえでも、意義のある実践の機会になると考える。そこでケーススタディとして近年注目を集めた「炎上」した海女の表象を先行研究に依拠しつつ、ジェンダー美術史の方法論を援用し分析をしてみたい。
【詳細情報】
・講座タイトル:現代社会における表象のポリティクスを読み解く――ジェンダー美術史の視点から
・講師:吉良 智子
・開催日時:2022年3月12日(土)
・開催時間:19:00-21:00(延長の場合は21:30)
・受講料:1,500円 (振込手数料別)
・使用アプリケーション:ZOOM
・定員:30名※事前予約制
・支払い方法:銀行振込もしくはPayPalになります。
【プロフィール】
吉良智子|KIRA Tomoko
1974年生まれ。千葉大学大学院社会文化科学研究科修了。博士(文学)。著書に『戦争と女性画家 もうひとつの「近代」美術』(ブリュッケ2013年、本書において第29回女性史青山なを賞受賞)、『女性画家たちの戦争』(平凡社新書、2015年)。『美術手帖』(2021年8月)に「フェミニズム/ジェンダー美術史って何?」、東京新聞夕刊に「炎上考」(2021年1月-12月)を執筆。専門は近代日本美術史、ジェンダー史。