Multiple Spirits|レクチャー&勉強会「いつでもルナティック、あるいは狂気の家族廃絶主義」(全6回)


講師:Multiple Spirits|「いつでもルナティック、あるいは狂気の家族廃絶主義」全6回 

概要

石川卓磨をゲストキュレーターに迎えたαMプロジェクト2023–2024「開発の再開発」におけるMultiple Spirits(マルスピ)の展覧会「いつでもルナティック」(2024年11月30日(土)~2025年2月8日(土)(冬季休廊:12/22~1/6))にむけて、レクチャー&勉強会「いつでもルナティック、あるいは狂気の家族廃絶主義」を開催します。

わたしたちは、過去のフェミニズム運動における情報や言説の伝播・流通・交流がいかになされてきたかに興味を持ってきており、そのなかで展開された議論や美学が、現在の現代美術、大衆文化、アクティビズム、あるいはクィア理論・カルチャーにどのような影響を与えているのかを探求してきました。
本連続講座では、フェミニズムの系譜において、幾度も姿を現しては消されてしまう「家族廃絶運動」を中心とした言説と実践を扱います。フェミニズム運動のなかでもタブー視されてきた家族廃絶運動は、「家族」の文字通りの廃絶だけではなく、その「家族」という概念と表裏一体である新自由主義的な資本主義や近代の植民地主義・帝国主義を受肉した社会を批評してきました。その多彩な活動についてゲストとともに一緒に学んでいきます。

 

1日目: 7月5日(金)家族廃絶主義とは何か?
2日目: 7月26日(金)東アジアの家族廃絶主義: 毀家廃婚主義と何殷震『天義』
ゲスト:李芸濃
3日目: 8月9日(金)クトゥルー新世の家族廃絶主義:地球環境下の生物と共にある家族廃絶とテクノロジー
ゲスト:逆巻しとね
4日目: 8月23日(金)廃絶主義、アナーカ・フェミニズム、クィアテンポラリティを考える
5日目: 9月13日(金)と6日目: 9月27日(金)は、1〜4日目の勉強会を経て必要な話題を設定する

主な参考文献
Sophie Lewis, Abolish the Family: A Manifesto for Care and Liberation, 2022
M. E. O’Brien, Family Abolition: Capitalism and the Communizing of Care, 2023
Jack Halberstam, In a Queer Time and Place: Transgender Bodies, Subcultural Lives (Sexual Cultures), 2005
Jack Halberstam, Wild Things: The Disorder of Desire, 2020
Chiara Bottici, Anarchafeminism, 2021
何殷震『天義』1907年
陳慧文『当華屋坍塌:二十世紀前期中国的毀家廃婚論(1900s〜1930s)』2023年
アンジェラ・デイヴィス『アンジェラ・デイヴィスの教え : 自由とはたゆみなき闘い』浅沼優子訳、河出書房新社、2021年

*参考文献は、レクチャー中に触れていきます。どの回も、事前に読んでいなくても参加しやすい内容にしようと考えています。
*参考文献リンク(必要に応じて逐次追加予定)https://docs.google.com/document/d/1E0GoPHJinwLd32vw6hZlFN0DO0XhWvEo_XsVUW88JLU/edit?usp=sharing

スケジュール

7月5日(金)26日(金)
8月9日(金)23日(金)
9月13日(金)27日(金)
各日19時〜20時30分(延長30分あり)

講師プロフィール

Multiple Spirits(マルスピ)
2018年にアーティスト・俳優の遠藤麻衣とキュレーター・批評家の丸山美佳によって、日英バイリンガルのクィアフェミニストの実践を目指すアートZINE・雑誌として設立。ZINE制作やウェブ記事を発行しながら、研究調査、展覧会、コラボレーション制作、トークイベント、翻訳など多岐に渡るプロジェクトを展開してきている。ZINE・雑誌や展覧会では、日本国内の文化や社会一般の事象とともに、国際的なクィア文化、実践、言説などを多角的に紹介し、新しい文脈とネットワークの構築を図る。研究調査においては、東アジアの芸術やクィアフェミニズム運動における雑誌といった大衆的なメディアの影響力やアーカイブの役割について調査を行う。主な展覧会プロジェクトに「When It Waxes and Wanes」(VBKÖ、ウィーン、2020)、「The Snake & The Archive」 (KODA House、ニューヨーク / Pengerkatu 7 – Työhuone、ヘルシンキ, 2022)、「月を読む:遠近のアーカイブ」(PARA、東京2023)など。

https://marusupi.love/
IG: @maru_supi

ゲスト講師

李芸濃
中国保定生まれ。名古屋大学人文学研究科博士後期課程に在籍し、フェミニスト・アートの実践をメインに研究を行う。レビュー「周縁での対話─映画『What About China?』(トリン・T・ミンハ、2022)」、『JunCture:超域的日本文化研究』第15号/ 開催報告「日本と世界の文脈におけるフェミニスト・アートの実践─現代アーティストたちとの対話」、『GRL Studies』第5号/ 口頭発表「Living a Feminist Artist Life: Identity and Creative Labor in the Videos of Mako Idemitsu」、Asian Studies Conference Japan、2024年7月。

逆卷しとね 
学術運動家/野良研究者。まどかしとね『サイボーグ魔女宣言』(共同監修、2024年)、『メディウム』2号 「特集・ダナ・ハラウェイ」 (監修、2021年)、マイケル・ハッドフィールド+ダナ・ハラウェイ「樹上性マイマイ宣言」(翻訳、『思想』2022年10月号・11月号)、「非人間的友情という隘路 最小の友情、そしてダナ・ハラウェイ「かけがえのないタガい」(『現代思想』2024年6月号)など。

使用アプリケーション

ZOOM
期間限定でのオンラインアーカイブ配信を行う予定です。

応募方法

Peatixにてご応募ください。
https://peatix.com/user/5608191/dashboard

受講料

全6回受講 12,000円(税込)
1回受講 2500円(税込)

注意事項

  • 遅刻、早退、欠席等の理由の如何にかかわらず、一度お納めいただいた受講料は原則ご返金できません。

主催

蜘蛛と箒・Multiple Spirits

お問い合わせ

蜘蛛と箒
aslspbank@gmail.com

蜘蛛と箒

蜘蛛と箒(くもとほうき)は、 芸術・文化の批評、教育、製作などを行う研究組織です。

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