蜘蛛と箒企画・連続講座「教室を出る」 講師:藤井 光

【講座名】
「教室を出る」
講師:藤井 光

【講座概要】
現代美術の創造と受容がグローバル化し、国民国家の枠組みを脱領土化したとするアイデアは、少なくとも日本で実感することはない。私たちの芸術活動を、限界づける文化的権力について、理解を深める必要がある。そのために本講座では、教室を出る。人間、人間本性、人権、人道に反する罪、それらに関係する真理の問いと歴史に関わる場所を訪れる。私たちの時代の、解決のつかない難問を、講師・受講生らと対話を通して発見していく。

私の講座では、教室を出て、東京という都市を思考の場とします。GPSを所有する私たちは、上空から都市を俯瞰することに慣れていますが、都市の中に入り込み、道に迷ってしまった子供のようになりたいと思います。訪問先となる「迷宮」は、受講生らの対話の中で決めていきますが、初回の講座(4月28日)は、日本近代史の初期の美術館建築である「聖徳記念絵画館」(1926年)の中を徘徊します。そこには、明治天皇の生涯の痕跡を遺すために描かれた大型の日本画40点・洋画40点が常設展示されていますが、伝統文化の継承と近代化という二面性に割れる時・空間を彷徨います。

【講師プロフィール】
藤井 光
1976年生まれ。パリ第8大学美学・芸術第三博士課程DEA修了。美術家・映像作家。芸術は社会と歴史と密接に関わりを持って生成されるという考え方のもと、様々な国や地域固有の文化や歴史を、綿密なリサーチやフィールドワークを通じて検証し、同時代の社会課題に応答する作品を、主に映像インスタレーションとして制作。各分野の専門家との領域横断的かつ芸術的協働をもたらす交点としてのワークショップを企画し、そこで参加者とともに歴史的事象を再演する「リエナクトメント」の手法を用いて、過去と現代を創造的につなぎ、歴史や社会の不可視な領域を構造的に批評する試みを行う。

※本講座は4回連続で参加できる人を対象にしています。

開催日 第1回 4月28日(日)、第2回 6月2日(日)、第3回 7月14日(日)、第4回 8月25日(日)
開催時間 日中を予定しています。
受講費 4回講座(1講座×4回)8,000円 交通費・入館料などは別途自己負担になります。
開催場所 東京近郊の施設見学になります。
入会費 年間1,000円。受講のためには入会が必要となります。有効期間は一年になります。
他の蜘蛛と箒のイベントで割引制度を設ける場合があります。
定員 15名程度
申し込みフォーム  https://form.os7.biz/f/a0116933/
※自動返信メールではありませんので、返信が遅れる場合がございます。

※初回の講座(4月28日)は、日本近代史の初期の美術館建築である「聖徳記念絵画館」を訪問します。以後は、訪問先となる「迷宮」を、受講生たちとの対話の中で決めていく予定になります。

講座に関する質問などは下記までお問い合わせください。
Email:aslspbank@gmail.com

蜘蛛と箒

蜘蛛と箒(くもとほうき)は、 芸術・文化の批評、教育、製作などを行う研究組織です。

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